【SQL SERVER】SQL Server® 2008 R2 SP2 - Express Edition のインストール
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Ingres のプロジェクトからスピンオフした開発者達が開発した Sybase SQL Server、
Microsoft が、Sybase と提携して、移植版を開発・発売することになったMicrosoft SQL Serverと、
SQL Server 1.0の頃から受託開発で利用してきましたが、
どのバージョンでも色々と苦労を強いられてきました。
ここ数年は、SQL Server 2005 Express Edition、SQL Server 2008 R2 Express Edition を利用したパッケージソフトの
開発と販売を続けてきており、その間には、RDBMSの不具合対応などもあり、
ある意味、備忘録として、このブログに投稿しています。
あまり大した知識は持ち合わせていませんが、
複雑な利用をしないように心がけてきましたので、
この程度理解していれば、クラサバのパッケージソフト程度なら利用できると思います。
実際に、このパッケージソフトを利用されているお客様は全国に300社程あり、
LAN、WAN、VPN環境下での使用で、利用人数は3000人を超えています。
データベースの容量は平均で300MB程度で、
60台以上のクライアントから利用されているお客様では、
既に1.8GBもの容量になっています。
容量ベースで性能を評価するのは難しいのですが、
あるテーブルのレコード件数は2000万レコードを超えています。
それでも、問題なくサクサク動作していますので、
無料版とはいえ、SQL Server の性能は十分信頼できるものと思います。
パッケージソフトで利用する最大のコツは、
とにかく、複雑なデータベースにしないことです。
必要に応じて、
画像やPDFなどのファイルをデータベースに保存する事もあるかと思いますが、
これはデータベースへの負担が大きくなるため、
わたしの場合は、CLRを利用して、
SQL経由でデータベースサーバー内の特定フォルダにファイル転送するようにしています。
このCLRを利用してSQL経由でファイル転送をする方法は後日説明します。
さて、これまでSQL Server について色々書いてきましたが、
パッケージソフトでSQL SERVER を利用しているため、
基本的にはSQL SERVERのインストール、ユーザー追加設定、セキュリティ設定、
データベース構築、関数作成、ストアドプロシジャーの作成、ビューの作成、Windows FireWallの設定など、
全てを自動化させ、お客様に手間を取らせないようにしています。
また、WindowsXP、Windows7、Windows8、Windows8.1、
Windows Server 2003、Windows Server 2008、Windows Server 2008R2、
Windows Server 2012、Windows Server 2012 のOSに対応させているため、
その自動処理はかなり複雑に分岐しています。
とはいえ、Windows UpdateによるSQL Serverへの影響もあり、
全てのパソコンに対して自動インストールすることは不可能になってきています。
特にユーザー権限がドメイン管理下にある場合など、
インストールできたように見えても、実際には正しくインストールされていない場合もあるので、
注意が必要です。
ということで、SQL Server を手動でインストールする事もあるので、
今回は手動によるSQL Server 2008 R2 Express Edition のインストール方法をご紹介いたします。
【Microsoft SQL Server 2008 R2 Express Edition の手動インストール】
まずは Microsoft SQL Server 2008 R2 Express Edition をダウンロードしましょう
ダウンロード先は、「Microsoft® SQL Server® 2008 R2 SP2 - Express Edition」です。
Microsoftの事なので、いつまでも公開というわけでは無いので、
ダウンロードしてハードディスクに保存しておくことをお勧めします。
SQLEXPR_x86_JPN.exe、SQLEXPR_x64_JPN.exe、SQLEXPR32_x86_JPN.exe、
SQLEXPRADV_x64_JPN.exe、SQLEXPRADV_x86_JPN.exe、SQLEXPRWT_x64_JPN.exe、
SQLEXPRWT_x86_JPN.exe、SQLManagementStudio_x64_JPN.exe、SQLManagementStudio_x86_JPN.exe
のダウンロードができますが、
必要に応じて選択してください。
今回は、SQLEXPR_x86_JPN.exeとSQLManagementStudio_x86_JPN.exeを使うことを想定しています。
SQLEXPR_x86_JPN.exeを使ってのMicrosoft SQL Server 2008 R2 Express Editionのインストール
SQLEXPR_x86_JPN.exeを実行してください。
解凍が行われますので、しばらく待ちます。
OSにもよりますが、ユーザーアカウント制御が表示されるので、
「はい」をクリックしてください。
SQL Server インストールセンターが表示されるので、「新規インストールを実行するか、既存のインストールに機能を追加します。」を
クリックしてください。
ライセンス条項が表示されるので、「ライセンス条項に同意する」のチェックし、「次へ」をクリックしてください。
インスタンス機能の
□データベースエンジンサービス
□SQL Server レプリケーション
共有機能の
□SQL クライアント接続 SDK
にチェックを入れ、「次へ」をクリックしてください。
○名前付きインスタンスをクリックし、
名前付きインスタンス名に SQLEXPRESS2008、
インスタンスIDに SQLEXPRESS2008、
インスタンスルートディレクトリに C:\Program Files\Micrsoft SQL Server 2008
を入力し、「次へ」をクリックしてください。
SQL Server Database Engine、SQL Server Browser サービスのアカウント名に
NT AUTHORITY\NETWORK SERVICEが設定されていますので、
一行目のSQL Server Database Engineのスタートアップの種類を自動にし、
「次へ」をクリックしてください。
認証モードを混合モードにし、saユーザーのパスワードを入力し、「次へ」をクリックしてください。
エラーレポートが表示されます。「次へ」をクリックしてください。
インストールが始まりますので、終了するまで待ちます。
インストールが終了すると、完了の画面が表示されます。
正常にインストールが完了すると、「SQL Server 2008 R2のインストールが正常に完了しました。」
のメッセージが表示されます。
「閉じる」をクリックしてください。
SQL Server Management Studioのインストール
SQLManagementStudio_x86_JPN.exeを実行します。
「新規インストールを実行するか、
既存のインストールに機能を追加します。」をクリックしてください。
「新規インストールを実行するか、共有機能を追加する」を選び、「次へ」をクリックしてください。
ライセンス条項が表示されるので、「ライセンス条項に同意する」にチェックを入れ、「次へ」をクリックしてください。
共有機能の
□管理ツール
□SQLクライアント接続SDK
にチェックを入れ、「次へ」をクリックしてください。
エラーレポートが表示されます。「次へ」をクリックしてください。
インストールが始まりますので、終了するまで待ちます。
インストールが終了すると、完了の画面が表示されます。
正常にインストールが完了すると、「SQL Server 2008 R2のインストールが正常に完了しました。」
のメッセージが表示されます。
「閉じる」をクリックしてください。
SQL Server 2008 R2 の構成の設定
SQL Server 2008 R2 Express Edition とSQL Server Management Studioのインストールができました。
このままでは、TCPを使っての利用ができませんので、
構成設定を行っていきます。
「スタート」>「すべてのプログラム」>「Microsoft SQL Server 2008 R2」>
「構成ツール」>「SQL Server 構成マネージャー」を起動します。
「SQL Server 構成マネージャー」>「SQL Server ネットワーク構成」>「SQLEXPRESS2008 のプロトコル」をクリックします。
右画面に表示されている、共有メモリ、名前付きパイプ、TCP/IPの状態を有効にします。
VIAは無効のままでOKです。
「SQL Server 構成マネージャー」>「SQL Server のサービス」をクリックします。
「SQL Server (SQLEXPRESS2008)」を右クリック>「停止」し、
再度、「SQL Server (SQLEXPRESS2008)」を右クリック>「開始」して、SQL SERVER インスタンスを再起動させます。
Windowsファイアーウォールの設定
ネットワーク上の他のパソコンからSQL Server に対して読み書きを行うには、
Windowsファイアーウォールで例外設定を行う必要があります。
「ネットワーク」のプロパティを開きます。
「Windowsファイアウォール」をクリックしてください。
「詳細設定」をクリックしてください。
「受信の規則」>「新しい規則」をクリックし、以下の4つの規則を追加します。
(1)種類:ポート、TCP、特定のローカルポート、ポート番号:1433
(2)種類:ポート、UDP、特定のローカルポート、ポート番号:1434
(3)種類:プログラム、C:\Program Files\Microsoft SQL Server 2008\MSSQL10_50.SQLEXPRESS2008\MSSQL\Binn\sqlservr.exe
(4)種類:プログラム、C:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Shared\sqlbrowser.exe
追加の手順は以下のような感じです。
まとめ
今回の説明では、SQL Server にログインできるユーザーは「sa」ユーザーと、
Windowsログインユーザーになっています。
他のSQL Server 認証ユーザーを追加するには、
SQL Server Management Studioで追加を行ってください。
なお、最新のSQL Server は Microsoft SQL Server 2014です。
リソースの上限はRAM:1GB、DB:10GBと SQL Server 2008 R2 Express と同じです。
Express with Toolsであれば、製品版と同じ管理・開発コンソールが利用できるようになりました。
とても便利です。
Expressでは、メモリの増設や負荷分散などはできませんが、
製品版は高額なため、そこまで性能を必要としないRDBMSであれば、
十二分なパフォーマンスを出してくれるExpressはお勧めです。
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